美しい自然に囲まれた、人に優しく思いやりにあふれる街。大阪府 摂津市

  • 悠久の時をかけてこの地に辿り着いた、富士の湧水のまち

    かつては、東西を結ぶ東海道と南北を結ぶ下田街道・甲州道が交わっていた三島のまち。「富士の白雪朝日で溶ける、溶けて、流れて三島にそそぐ」と農兵節の一節にも歌われているとおり、富士山の裾野に位置する三島は、市内のあちこちで富士山の伏流水が沸き出す湧水の町です。

  • 四季の移ろいと共に愉しむ名所巡り

    古くから"伊豆国一の宮"として栄える三嶋大社では、春になると市の花でもある「三島桜」が咲き誇ります。境内には、国の天然記念物にも指定されている樹齢1200年の金木犀の大樹と、源頼朝が参詣の折に休憩したと伝えられる腰掛石があります。かの頼朝もこれらの木々を見上げ、愛でていたのかもしれないと歴史に想いを馳せてみるのもまた一興。 また、天然記念物にも指定されている楽寿園から三嶋大社まで続く水辺の文学碑には、太宰治や若山牧水など、三島ゆかりの文学者12名の句碑が並び、文学散歩が日々楽しめます。

1,2.源兵衛川周辺 3.源兵衛川周辺桜並木 4.三島大社

三島の食文化は、豊かな水源に由来する

  • 恵まれた土壌から生まれる、豊かな食文化も三島の人気の秘訣。箱根山の南西に広がる箱根西麓地域で穫れる、大根、馬鈴薯、甘藷などの「箱根西麓三島野菜」は、ブランド野菜として県外にも広く知れ渡っています。ご当地グルメの「みしまコロッケ」や伝統的な「箱根たくあん漬け」など、野菜を使った様々な商品が生み出されています。

    また、"三島大明神(三嶋大社)の使者"と崇えられているうなぎも有名です。富士山の伏流水でうなぎをさらすので、うなぎの生臭さや泥臭さがほとんどないのが特徴です。新幹線で人気の駅弁は「清流うなぎ弁当」。三島の美味しいうなぎを、桃中軒独自の甘めのたれで丁寧に焼き上げた、旅のお供に持参したい逸品です。

1.箱根山麓地域 2.箱根山麓三島野菜 3.桜川 4.三島名物うなぎ料理

春夏秋冬 季節を彩るイベントや祭り

三島市最大のイベント「三島夏まつり」は、三嶋大社の例大祭に合わせて、毎年8月15日〜17日に開催されます。元は、新穀豊作の秋祭りでしたが、時代とともに市民参加のつけ祭りとして発展してきました。江戸時代から引き継がれてきた"山車"と軽快な"シャギリ"の音が、祭りの雰囲気をさらに盛り上げて三島の夏を彩ります。また、街中に花がたくさん飾られている三島の街。春に開催される「みしま花のまちフェア」では、シャンパンフラワーや花メニューの食べ歩きなど、街の各地で花に関連した企画が催されます。季節ごとに変わる三島大通り商店街の花壇も、観光客の目を楽しませています。
「伊豆半島ジオパーク」のジオサイトとして認定されている楽寿園では、一年を通して美しい自然や動物たちと触れ合うことができます。楽寿園の秋の風物詩「菊まつり」では、多くの菊を使った大型盆景や夜のライトアップによる夜菊鑑賞も楽しむことができます。

1.「花のまちフェア」として商店街を彩る植栽 2.三島の街並み 3.春には「大通り」祭りが開催される。

街を愛する住人が守る、あたたかい商店街

三島は、商店街が元気な街でもあります。商店街の個店に飾られている個性豊かな袖看板は、地元の高校の美術部が店主と共同制作したもの。本業以外のものをあえて店頭で販売する"ゆでらっかせいプロジェクト"や、自笑若女将の会が行う"甘藷SWEETS"イベントなどは、商店街の個店オーナーさんたちが自発的に発案した企画です。愛する自分たちの町を活性化させるために、積極的にまちづくりに関わっている様子が伝わってきます。湧水の枯渇とともに減少したホタルですが、源兵衛川の整備と街の人たちの定期的な清掃によって、再び多くの姿を目にするようになりました。夏の三島市は、街中でホタルが見られる希有な場所となっています。美しい水とその風景は、三島の人たちによって大切に守り続けてきたものなのです。

1.甘藷SWEETS「いちごおさつ」 2.川をきれいにする活動の様子 3.源兵衛川遊歩道

三島の野菜を愉しむ

三島市は「旬産旬消」をうたい、地元生産者と一体となって食育に力を入れています。"箱根西麓三島野菜"は、標高50m以上で栽培される野菜。関東ローム層(赤土)で育った、ミネラル豊富な土壌と、富士山の湧水で育つお野菜は格別!富士三島馬鈴薯や甘藷をはじめ、人参や大根などをブランド野菜として打ち出しています。三島の街中で食べられる、様々な野菜を使ったグルメをご紹介します。

  • 自然の豊かさと愛情から生まれた、三島フレンチ01雲助カレー

    毎朝仕入れる地元の新鮮素材をふんだんに使った三島フレンチが人気の、おんふらんすさん。箱根町の「雲助汁」をヒントに考案された、箱根西麓三島野菜と箱根山麓豚をふんだんに使用したカレー。雲助が箱根と三島を行き来していた歴史や文化も含めて、三島の名物の一つに挙げられる。地元に根ざしたレストランを目指したシェフがつくるメニューは、愛情もたっぷり。

    住所:三島市芝本町1-1
    サイトhttp://www.mishima-french.com

  • 新作のパンの開発にも力を入れる、昭和26年創業のパン屋02みしまころっけのパン

    日本全国ご当地パン祭りで、連続1位を獲得。"みしまコロッケぱん"は三島の馬鈴薯を100%使用した、衣はサクサクで中はしっとり甘いコロッケ。 「うちでしか作れないオリジナルのパンが作りたい」と話す常務取締役の石渡さんは、アイデア豊富。新作の"みしまフルーティキャロット"は、無添加のにんじんペーストを使用した商品。イートインも可能な店内には、観光客も訪れる。学校給食で食育にも力を入れている。

    住所:三島市本町2-27
    サイトhttp://gruppe-ishiwata.com

  • 健康を支える、新鮮食材と活発なコミュニケーションの場03三島街中カフェ

    三島地場産の野菜を取り扱う直売店。農家から毎朝直接届く野菜は、新鮮そのもの。エコファーマーに認定されている野菜もいただける。スタッフは全て60歳以上で、本当にみんな元気。訪れるお客さんとスタッフの垣根もなく、会話も活発だ。買い物だけではなく情報共有をし合う憩いの場となっている。お惣菜や駄菓子なども販売され、日々の食卓を手助けしてくれる。人気メニューは手作りのスパイシーカレー。

    住所:三島市芝本町6-6
    サイトhttp://www.gwmishima.jp/modules/information/index.php?cid=43

三島の土地で伝統工芸・文学と親しむ

仮名文字で印刷された暦としては、日本で一番古いものと言われている、木版を使い印刷されていた太陰太陽暦「三島暦」。三島農兵節という民謡や、三島囃子などを始め、「染め物」も伝統的工業の代表に挙げられます。水上通りの歩道には、太宰治や若山牧水など、三島ゆかりの文学者11名の句碑が並んでおり文学散歩も楽しめます。街の中で沢山の文化に触れることができるのは、三島の魅力のひとつです。

  • 「ことば」を若い世代に伝える、枠にとらわれない文学館 04大岡信ことば館

    朝日新聞「折々のうた」の編集で有名な、静岡県三島市出身の詩人大岡信さんの業績紹介をする文学館。話し言葉や文学などに見られる言葉だけが「ことば」なのではなく、美術や音楽や舞踊など、コミュニケートすることすべてが「ことば」であり、またその「ことば」を大切にすることで人としての豊かな感性が育つという考え方のもと、さまざまな活動も活発に行い、次代の若い世代に伝えていきたいという想いが込められている。

    住所:静岡県三島市文教町1-9-11
    サイトhttp://kotobakan.jp

  • 抹茶茶碗やそばちょこなど、手作りの商品はぜひ手にとってみたい 05三島茶碗

    三島茶碗は、15〜16世紀の朝鮮王朝の初期に、朝鮮半島で焼かれた高麗茶碗が由来となっています。三嶋大社と縁の深い「三嶋暦」が広まるにつれ、細かい文様を「三島」と呼ぶようになり、これに似た文様を使用する三島茶碗が、三島の文化として、新たな視点から見られています。三島茶碗文化振興会が登録している2名の作家(小出清さんと大房信之さん)の作品もこちらで販売されている。抹茶茶碗やそばちょこなど、手捻りの商品はぜひ手に取ってみたい。

    住所:静岡県三島市大社町1-30
    サイトhttp://www.sugiuratouki.com

  • 学芸員のギャラリートークや講演会なども積極的 06佐野美術館

    日本美術中心の展覧会を年に7回程度に開催する。工芸、絵画、写真など多彩な展覧会が魅力。常設展示室では、刀剣や仏像をはじめとする収蔵品の一部を公開している。約二千坪の敷地にある、登録有形文化財の日本庭園「隆泉苑」は、四季折々の表情を楽しめる貴重な施設。学芸員のギャラリートークや講演会なども積極的に行われている。

    住所:静岡県三島市中田町1−43
    サイトhttp://www.sanobi.or.jp

水の美しさが、自慢。

"湧き水のある水の都"として知られている三島。街のあちこちで、水のせせらぎを聞くことができます。「富士の白雪朝日で溶けて 溶けて流れて三島にそそぐ」と歌われる農兵節にもあるように、富士山に降った雪や雨が山体にしみ込み伏流水となって三島の地に降り注ぐ"三島の名水"。この土地には、特徴ある水辺環境(湧水含)のもとで、伝統的な歴史・文化、往来する人々とのあたたかな交流が残っています。

  • 三島生まれのとびきり美味しい、贅沢芋焼酎 07チットラッツ

    三島の湧水と高級な三島甘藷を使った焼酎。「がぶがぶ飲まずにちょっとずつ大切に飲んで欲しい」という想いで名付けられた、"チットラッツ"は、三島の方言で"少しずつ"という意味。また、「ショウ=少し」「ラッツ=ネズミ」で、「ショウチュウ=焼酎」というシャレも効いている。パッケージデザインなどに携わったのも、みな三島出身。華やかな香りと心地よい口当たりで、ぜひロックでいただきたい逸品。

    販売店:内田酒店(三島市中央町6-11)、千歳屋(三島市本町13-1)

  • うまいものといえば、三島のうなぎ料理 08さ・うなぎ横町

    かつて三嶋大社の使者と崇められていた神聖なうなぎは、地元の人に愛され続けている。三島のうなぎ料理が美味しいと有名なのには、富士山の伏流水のおかげ、泥の中で育つうなぎをこの伏流水でさらすことによって、うなぎの持つ生臭さや泥臭さを消し、余分な脂肪分が燃焼されるからだそう。うなぎ横町に加盟している料理店21店。地産地消が活発な三島ならではの数だ。うなぎの蒲焼きの食べ比べに、ぜひチャレンジしてみたい。

    住所:三島市一番町2-29
    サイトhttp://unagi.mishima-cci.or.jp

※掲載の情報は2015年7月時点のものです。